【優】
「お兄ちゃん一人で……一人だけで悩むことなんて……ないから……私なら平気だから……だから……」
【信一】
「平気って……」
【優】
「お兄ちゃんになら……平気だもん……」
優の表情から笑顔が消え真剣になる。
佳澄さんを助けるためには、こうするしかないのか?
【信一】
「……本当に……いいのか?」
俺は最後にもう一度だけ確認した。
【優】
「うん……もちろんいいよ」
【信一】
「ごめん、優……」
【優】
「お兄ちゃんってば……あやまってばっかり……」
呆れたような口ぶりだが、どこか優しい口調でそう言うと優は衣服を静かに脱ぎはじめた。
一枚、また一枚と衣服が脱ぎ捨てられ、床に積み重なっていく。
部屋着を脱いで、続いて下着も脱いで全裸になった優を見て俺は興奮しはじめていた。
服を全部脱いだ優からシャワーを浴びた後の香りが立ち上り、上気した白い肌が艶めかしい。
俺はそんな優の姿に見とれてしまっていてベッドから動けないでいた。